税理士試験について

税理士

税理士試験は年に1回、8月に実施されます。

税理士になるためには何から始めれば良いのか、どうすれば税理士になれるのか、ご存じでない方も多いのではないでしょうか。

士業のなかでも、資格を取得するまでの道のりが険しいといわれる税理士資格。

「合格までにどれくらいの時間が必要なのだろう?」と、不安に思うかもしれません。

また科目数が多い税理士試験は、効率よく勉強する必要があり、スケジュール管理も重要です。

今回は、税理士資格を取得するのに必要な勉強時間の目安と、効率的な勉強スケジュールの立て方を紹介します。

税理士試験の受験資格

税理士試験は誰でも受験ができるわけではなく、まず受験資格を得ることから始まります。

税理士試験の受験資格は、次のとおりです。

①学識による受験資格

  • 大学、短大または高等専門学校を卒業した者で、法律学または経済学を1科目以上履修した者
  • 大学3年次以上で、法律学または経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者
  • 一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学または経済学を1科目以上履修した者
  • 司法試験に合格した者
  • 公認会計士試験の短答式試験に合格した者

②資格による受験資格

  • 日商簿記検定1級合格者
  • 全経簿記検定上級合格者

③職歴による受験資格

  • 法人または事業を行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
  • 銀行、信託会社等で資金の貸付け、運用に関する事務に2年以上従事した者
  • 税理士、弁護士、公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者

税理士試験の受験科目と必要勉強時間の目安

税理士試験の受験科目と必要勉強時間の目安は、一般的に以下の表の時間が必要になるといわれています。

ただしいずれも目安となる時間でありますので、あくまでも参考程度にとどめておき、この表をもとにして自分なりの勉強計画を立ててみてください。

■必須科目

科目勉強時間
簿記論500時間
財務諸表論500時間

■選択必須科目

科目勉強時間
所得税法700時間
法人税法600時間

■選択科目

科目勉強時間
相続税法500時間
消費税法300時間
酒税法200時間
国税徴収法150時間
住民税200時間
事業税250時間
固定資産税250時間

税理士試験合格までは3,000~4,000時間

税理士試験の合格に必要な勉強時間の目安は、一般的に3,000〜4,000時間といわれています。

1,000時間ほど差があるのは、一人ひとり進度が異なるためです。

そのため4,000時間勉強したからといって、必ず税理士試験に合格できるわけではありません。

なかには、効率よく勉強を進め、3,000時間あるいは3,000時間未満で税理士試験に合格する人もいます。

なお、税理士試験では「科目合格制度」が採用されています。

この制度は、試験全体の成績は不合格となってしまっても、1科目でも及第点に達した科目があればその科目については合格が認められるというものです。

科目合格制度は、税理士以外では公認会計士などの試験でも似たような制度が適用されていますが、公認会計士の場合は18か月間という有効期限があります。

一方、税理士試験の科目合格には有効期限がありません。

1つの科目に一度合格できさえすればその科目については一生にわたって合格という扱いになり、その後の試験で免除が適用されます。

この制度を利用することで1年に1科目ずつ合格を積み重ねていくことが可能ですので、試験合格に至るまで長期間にはなりますが、確実に資格取得へとつなげることができるというのが税理士試験の特徴となっています。

ただし逆を言えば、税理士試験は上記のような制度が採用されるほど難関な試験であるともいえますので、無理して1年に2科目・3科目と合格しようとしてしまうと、全て共倒れして不合格になってしまった…という結果も招きかねません。

1年に1〜2科目ずつ確実に合格していくとい気持ちで無理せず進めていくことが大切です。

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